ペイミー「働き方改革とはルールを増やすのではなく、企業と従業員の関係性を変えること」/採択企業インタビュー

2019.03.20
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電通と多彩なメンター陣による、スタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」。3月開催予定のデモデイに向けて、1月より第1期のメンタリングが行われている。

並行し、第1期採択企業へのインタビューを実施。事業内容や当プログラムにおける目標などを聞いていく。今回は、給与即日払いサービス「Payme」を提供する株式会社ペイミー CEO 後藤道輝。前編では事業内容や立ち上げのきっかけについて聞いた。

後編はこちら

日常の資金ニーズに応えるための、超マイクロベンチャーキャピタルとしての立ち位置

–まず、事業内容を教えてください。

後藤:給与即日払いサービス「Payme」を提供しています。企業にとっては、①求人応募数増加②定着率向上③支払工数削減というバリューを、従業員にとっては、給料日前に給与を受け取れるというバリューを提供しています。

私たちが提案したいのは、月給にとらわれない働き方です。すべての働く人が、自分とお金の関係や仕事と人生の関係をもっと自由にデザインできる未来を実現していきます。

–事業を立ち上げたきっかけを教えてください。

後藤:サービスの着想につながっているのは、アルバイトをした時に、例えば4月に働いたのに給料日が6月25日ということが悲しかった、という素朴な原体験です。当時は普通のことだと思っていたのですが、勉強するうちに給料の払い方は変えることができると分かりました。また、このサービスでやっていることが、元々の自分の理念に合っていたことも大きいです。学生時代、開発経済を専攻していたこともあり、お金のない人への金融サービスやボトムオブピラミッドのサービスをやりたいと思っていました。ソフトバンクの孫正義さんが10億ドル出すのもかっこいいし、シード・アーリーのベンチャーキャピタリストが若い可能性に1,000万円出すのもかっこいいですが、「免許合宿に行くのに3万円足りません」「新歓合宿に行くのに2万円足りません」といった、日常の資金ニーズに応えるための超マイクロベンチャーキャピタルとしての立ち位置もあるなと思ったんです。

–会社はどういったメンバーで構成されていますか?

後藤:中学・高校の同級生と、僕のインターン先の上司やエンジニアと、あとBボーイで構成されている会社です。僕が元々「ガチ」のブレイクダンサーだったこともあり、4人くらいブレイクダンサーがいます(笑)。取引先からも、「野球やサッカー出身者の会社はたまに見るけどダンスは初めてだ」と言われます。マイクロベンチャーキャピタルは、世の中における持たざる人にチャンスを与えてフックアップするものなので、「ペイミーはヒップホップ」だと思ってやっています。

–ペイミーでは、アルバイトに対する給与支払いだけでなく、企業で働くサラリーマンへの給与支払いも変えようとしているんですよね。

後藤:実は、すでに利用実績のうち1/3は正社員で、ニーズは大きいと思っています。貯蓄を持っていない世帯も多く、働き方は流動的になっているのに、給料の支払いは固定というのはセーフティーネットとしてはおかしいんじゃないかと思っています。また、ペイミーを導入すること自体が企業のブランディングもつながると考えています。働き方改革の本質とは、ルールを増やすことではなく、企業と従業員の関係性を変えることなので、給与の払い方を自由にしていくこともそのひとつだなと。例えば電通の2020年新卒の入社式のタイミングで、「電通は給料日を廃止します」というようなことをやりたいんです。

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Interview & Text:長島龍大
Edit:市來孝人