ペイミー「綺麗なだけではダメで、当事者にとって絶妙に身近なラインを」/採択企業インタビュー

2019.03.20
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電通と多彩なメンター陣による、スタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」。3月開催予定のデモデイに向けて、1月より第1期のメンタリングが行われている。

並行し、第1期採択企業へのインタビューを実施。事業内容や当プログラムにおける目標などを聞いていく。今回は、給与即日払いサービス「Payme」を提供する株式会社ペイミー CEO 後藤道輝。後編ではクリエイティブへの考え方や今後の野望について聞いた。

前編はこちら

担当者の当事者意識作りや、自分ごと化させる言葉の発明が必要

–ユーザーサイドの財布事情・お金まわりのインサイトや情報収集はどのようにやっていますか。

後藤:実は特に何もやっていません。自分がユーザーの近くにいるので、自然と友人からそういった話を聞く機会が多いんです。一方で、BtoBtoCの企業として、従業員側ではなく、導入企業側のキーマンに対するアプローチであったり、説得材料が不足しているのが課題です。ペイミーに対して、時代の潮流的に「キている」「良さそう」と思ってもらえても、当事者意識を持ってもらうところまで至っていない。「自分にはまだ関係ない」という認識です。本当は、Suicaくらい身近な存在にしたいんですよね。

–そういった企業に対する説得力の強化といった目的で、今回GRASSHOPPERにも参画されているのでしょうか。

後藤:はい。導入企業を説得していくのに最も重要である実績を作るためには、担当者の当事者意識を作ったり、自分ごと化させる言葉を発明したりすることが必要だと思っています。GRASSHOPPERのデモデイまでに、15秒のCMを作るでも、会場で配布できる漫画を作るでも、何かしら形に残るアウトプットをしたいと考えています。

–ビジネスにおけるクリエイティブに関するお考えを聞かせてください。

後藤:イーストベンチャーズ、メルカリ、CAMPFIREでの経験から、スマホに特化してUI/UXを良くすることにはプライドを持っています。ただ一方で、わかりやすく作りすぎることで失うものもあると思っています。最近、放送作家の鈴木おさむさんと親交があり、よくサービスに対するアドバイスをいただくのですが、「綺麗に作れば作るほど下品さがなく、自分ごと化されづらい」と言われたりしています。例えば、バーミヤンはCMをやらなくても、テレビ「帰れま10」の舞台になった回には、翌日品切れになるまで売れたという話があるんですが、綺麗なだけではダメで、当事者にとって絶妙に身近なラインの方が受け入れやすいこともあるんですよね。だからこそ、サービスのブラッシュアップだけではなく、世の中の様々な領域における生活に浸透する言葉の歴史を学ぶようにしています。

–最後に、後藤さんの野望を教えていただけますか。

後藤:バングラデシュのグラミン銀行がノーベル平和賞をとっているように、ノーベル賞をとりたいです。あと、日本のメガバンクの色が現在赤青緑ですが、そこにペイミーの黄色も加えたいです。その結果、100年後の日本の教科書にペイミーという名前を残したいです。その時にペイミーがやったこととして刻まれていたいのは、①給料日という概念をなくした②金融システムを再発明した③ペイパルマフィアを超えるようなペイミーファミリーをつくりました、ということ。自分はまだ26歳なので、死なない限り、なんとかなる、と思っています。

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Interview & Text:長島龍大
Edit:市來孝人